ヤクルト小川淳司監督(56)が、ソフトバンクから新加入する新垣渚投手(34)を低迷打破の“起爆剤”に指名した。20日、ソフトバンク新垣と山中浩史投手(28)、ヤクルト川島慶三内野手(30)と日高亮投手(24)の2対2の交換トレードが、両球団から正式発表された。

 立て直しが急務だった投手陣に、通算60勝(50敗)の新垣が加わる。だが今季は1軍登板ゼロで昨季も1勝と近年は結果が出ていない。それでも小川監督は「力を発揮しきれていない。1軍での機会がないので、そういう思いを爆発させてくれれば。戦力になってほしい」と高評価。「起爆剤になりうる可能性は十分ある。今のヤクルトを考えればそういうのが必要かな」と、最下位の現状を打ち破る新たな刺激になれると期待した。

 すぐに起爆剤になれるかどうか。まずは“テスト”で確かめる。2人は22日に入団会見し、23日から2日間、1軍練習に参加することが決まった。高津投手コーチは「(今後は)1回投げてもらって状態を見てから。もしかしたらすぐ(1軍)ってなるかもしれない」とブルペン投球次第では即1軍の可能性も示した。

 今日の広島戦(神宮)から始まる後半戦のポイントを、小川監督は「やっぱり投手陣」と断言した。新加入の2人にも、浮上の命運は託された。【浜本卓也】