<ロッテ5-16西武>◇9日◇QVCマリン

 これぞ4番だ。西武中村剛也内野手(30)が今季最多5打点の大暴れ。5回に4試合ぶりの打点となる犠飛を放つと、もう止まらない。7回に19号2ランを左翼席に運び、9回はダメ押しの2点適時打。きっちりと存在感を示し、「最近打ててなかったので、打ててチームも勝ってよかったです」と、胸をなで下ろした。

 激励の活躍となった。春季キャンプ中の2月17日。新日本プロレスのオカダ・カズチカとキャンプ地の宮崎・南郷で対面。今日10日に行われるG1クライマックス優勝決定戦が、プロレスとしては初めて西武ドームで開かれることからの訪問だった。中村は当時IWGPヘビー級王者だったオカダのチャンピオンベルトを腰に巻くなど、ご機嫌。蒸し暑い8月の同球場対策として、「しんどいっすよ。脱水(症状)に気を付けて、水と塩分を取って下さい」とアドバイスした。

 その時に交換したエールは、G1クライマックス優勝と本塁打王だった。オカダは優勝決定戦に進出。中村は大一番を控えるオカダに「頑張ってほしい」と、あらためてエール。自身のタイトル獲得への発奮材料にもなるはずだ。

 田辺監督代行も「サンペイ(中村)も含めて、クリーンアップが仕事をしてくれたら、いい結果になるでしょう」とたたえた。チームは10選手がマルチ安打をマークし、いずれも今季最多の21安打16得点で連勝を飾った。やはり中村のバットが、西武には欠かせない。【佐竹実】