<ヤクルト5-6巨人>◇21日◇神宮

 ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(30)が、また、本塁打記録で名を刻んだ。6回2死一塁、28号2ランを放った。4年目463試合目の通算150号本塁打は、史上4位のスピード記録だ。カウント2-1。ど真ん中の速球を振り切ると、打球は左翼席最上段まで一直線に飛んでいった。ベンチに戻ると「自分の持ってるパワーをコンパクトなスイングの一点に集中してぶつけて行った。マックスパワー!

 神宮のファンの前で打てたのも、うれしかったし、チョー、キモチイイ!」と大喜び。直後に畠山の本塁打も飛び出し、逆転勝利の機運もあったが、結局延長11回で敗れた。試合後の主砲は神妙に帰った。

 目標に燃える。4年目で通算150号の意味を問うと、よどみなく、しかも真剣な表情で答えた。「たくさんの意味がある。一生懸命やってきたことが、数字になって表れるからね。150があって、その次に4年連続30本があって、その次に本塁打王。目標があることは、成功することには不可欠なことなんだ」。昨年60本塁打で日本記録を更新した時も、大きな目標に突き進んだ。自身で設定した節目に熱くなる。それが、バレンティンだ。【金子航】

 ▼通算150本塁打=バレンティン(ヤクルト)

 21日の巨人16回戦(神宮)の6回、沢村から今季28号を放って達成。プロ野球160人目。初本塁打は11年4月16日横浜2回戦(神宮)の真下からで、出場463試合での達成は、カブレラ(西武)ブライアント(近鉄)バース(阪神)に次いで史上4位のペース。100号到達時(326試合=7位)からペースを上げた。