<広島2-1阪神>◇23日◇マツダスタジアム

 野村謙二郎監督(47)の執念采配で3位広島が連勝を決めた。決着をつけたのは本塁打だった。0-0の8回、先頭の会沢翼捕手(26)が好投を続ける阪神能見の初球を捉え、左翼へ決勝9号ソロを放った。

 「甘い球は1球しかないと思っていた。沈む球だったけどよく分かりません。思い切っていった。上位相手にはこういう試合を落としてはいけない」。大粒の汗をぬぐいながら、会沢は話した。

 2死から菊池にも10号ソロが出たものの9回に1点を返されての1点差勝利。辛勝の背景には野村監督の執念があった。先発のルーキー大瀬良を4回無失点で交代させ、継投策に打って出た。実に6投手を繰り出しての死闘だ。

 「みんなボール球が多かった。全員で200球以上投げてる(205球)。相手の倍だろ?

 そういう意味で大瀬良を無失点だったけど代えました」

 能見1人で105球、8回を投げきった阪神との比較を強調した。それもあって、野手、特に捕手・会沢への賛辞は続いた。

 「この試合で野手は無失策だったし、よく集中していた。会沢も1人でそれだけの球を受けているのに集中していた。勝ててうれしい、大きい勝利だと思うけれど、若い投手はリズムとかテンポとかを考えないと。抑えたからいい、打ったからいいではダメだ」

 これで2位阪神に0・5ゲーム差と迫った。だがさらに上、悲願の23年ぶり優勝を目指すため、この局面でも指揮官は戦いの基本を強調していた。【高原寿夫】