<広島2-8阪神>◇24日◇マツダスタジアム

 広島に新加入した右腕デュアンテ・ヒース投手(28)が先発デビューした。チームの逆転負けで勝利投手にこそなれなかったが、6回1失点と好投。野村監督も「合格点」と認めた。2位浮上、3連戦3連勝を逃したが、巨人、阪神とまだまだ続く熱い戦いに新しい力の誕生だ。

 ライバル阪神への3連勝がするりと逃げた。8回、3番手の中崎が制球を乱し、続く救援陣も打たれて逆転負け。3万1650人で埋まったマツダスタジアムにため息が漂った。それでも光明は差した。新加入ヒースの好投だ。

 1軍戦初先発マウンドに立つと、小さなテークバックからビュンと腕が伸びる独特のフォームで阪神の打者を打ち取っていった。2回1死から6番今成に真っすぐを被弾。先制を許したものの最速152キロの真っすぐにスライダー、カーブ、チェンジアップを交え、安定した内容だ。「100球以内で」(野村監督)の予定通り、6回95球2安打1失点で勝利投手の権利を得て、降板した。

 「1、2回はバタバタしたけど3回以降は自分の投球ができたと思う。走者を出したけれどホームにかえさないように心掛けた。バックもよく守ってくれたしね。勝てなかったがいい投球ができたと思う」

 初先発初白星とはならなかったものの、満足そうな表情で話した。

 来日して約1カ月。「もっとも苦労したのは時差の問題だ。今はちゃんと眠れるようになったよ」と振り返る。米国でも好物はごはん、麺類、チキンだったということで「日本の生活に問題はない」と言う。特にラーメンが好きで、よく食べるという。環境にもなじんでいる様子だ。

 四球で自滅した中崎に「戦う人になっていない。それが残念」と話した野村監督だったが、ヒースには手応えを感じた様子。「ストレート主体で、緩急がつけられる。十分、合格点を与えられると思う」と話した。

 出場選手登録を抹消されているバリントンら外国人枠の問題もあるが、頼もしい助っ人が加わったことは事実。23年ぶり悲願のVへ、巨人、阪神との三つどもえ決戦に勝ち抜くための新たな戦力となりそうだ。【編集委員・高原寿夫】

 ◆デュアンテ・ヒース

 1985年8月28日、米ジョージア州アトランタ生まれ。06年にドラフト19巡目でブレーブスに指名され、10年にホワイトソックス移籍。メジャー通算8試合で勝ち負けなし。マイナー通算243試合(先発88試合)36勝36敗、防御率3・77。今季は3Aで22試合5勝1敗、防御率3・22。193センチ、109キロ。右投げ右打ち。