<西武3-4ロッテ>◇2日◇西武ドーム
力強い打球が、左翼席に向かってグングン伸びた。ロッテの主砲アルフレド・デスパイネ外野手(28)が、同点の8回、決勝2ランを放った。西武牧田の高めに浮いた変化球。得意のゾーンに来た球を完璧に仕留めてみせた。2試合連続の決勝アーチで「勝利につながったのが、本当にうれしい」と、4位浮上にほおを緩めた。
シーズン途中から加入した助っ人は何よりも勝利にこだわる。この日の試合前練習では、フリー打撃で思うような打球を放つことができなかった。ベンチに戻るとヘルメットをたたきつけて悔しがった。練習から、そこまで真剣に取り組んでいるからこそ、試合で決定的な仕事をすることができる。
有言実行の男でもある。札幌遠征の時、伊東監督に食事に連れて行ってもらった。本格的なすしをごちそうになったお礼に「明日は1本打つ。いや3本打つ」と誓って、本当に3安打1本塁打の活躍を見せた。その男が「このまま連勝の流れに乗っていきたい」という。右腰背筋を痛めて離脱中にチームは5連敗と失速した。しかし復帰後は2連勝。逆襲へのかすかな期待は、この童顔のキューバ人が支えている。
伊東監督からも「心強い」と存在感を認められたデスパイネの活躍に、林信平球団本部長は「現実として、この2試合は彼のおかげで勝っている。残ってほしいと思わない方がおかしいだろうね」と感想を口にした。シーズン終了を待って残留要請を行う予定。手放すわけにはいかない戦力となった。【竹内智信】



