<日本ハム1-3楽天>◇3日◇札幌ドーム
わずか被安打2なのに…。日本ハム大谷翔平投手(20)が、7回2失点で4敗目(10勝)を喫した。最速158キロで楽天打線から9奪三振も、制球が乱れ自己ワーストタイの8与四球。連続四球で招いた4回無死一、二塁のピンチで、銀次にこの日初めて許した安打が痛恨の2点適時二塁打となった。打線の援護もなく、チームは3連敗。
自分に失望した。大谷が独りの世界に入り、しばし物思いにふけった。1点ビハインドの7回。2死から、この日2度目の連続四球で一、二塁とピンチを広げた。藤田の中堅への飛球を、名手の陽岱鋼が背走しながら好捕して、無失点でしのいだ。126球。降板を告げられると、悟ったのだろう。札幌ドームの高い天井を数秒、じっと見つめた。視線を泳がせた。ゆっくりとした歩みで三塁側ベンチへと向かい、ロッカー室へと姿を消した。
乱調を極め、墓穴を掘った。致命傷は突然、激変した4回だった。先頭の岡島へ四球。続く今季無安打、7三振と好相性のジョーンズにまで、ストレートで与えた。無死一、二塁から銀次に151キロを二塁打され、2点の先制を許した。自滅で決勝点を許した。1回にこの日最速158キロをたたき出すなど「比較的良かった」と、3者連続三振。序盤3回まで5三振を奪い、2四球も無安打と序盤は、まとめた。パフォーマンスは迫力満点も「これじゃ意味がない」と切り捨てた。
傷心を隠さなかった。2登板前の8月17日西武戦と同じ自己ワースト8四球。球宴明けの後半戦は6試合で1勝3敗と、壁に直面している。登板ごとに試行錯誤を続ける投球動作など迷いながらトンネルの出口を探すが、この日も11勝目を自己責任で逃した。殻にこもった。
「納得できる部分の方がなかった」
「いろいろあると思うんで」
「1つだけではないと思います」
「まだ終わったばかりなので」
要因は胸に秘め、具体的に語ることを、かたくなに避けた。20歳ながらにも豊かな才能と積み重ねてきた経験で、育まれた誇りが、にじんだ。
プロ2年目の佳境。前回8月26日ソフトバンク戦で5度目の挑戦で10勝目を挙げた。試練を乗り越えたように見えたが、足踏みは続く。厳しく芽を伸ばしてきた栗山監督は、不問に付した。「同じ打者(銀次)に2安打しか打たれていない。こういうことを、生かさないといけない」。成長促進剤となる4敗目の意義を、大谷へと投げ掛けた。大器の未来も、残り25試合のペナントレースも、まだ先がある。隠した本音の答えを、結果で出す。【高山通史】
▼日本ハム大谷が7回2安打で敗戦投手となった。今季21試合目の登板(すべて先発)で、6月18日阪神戦(甲子園)の8回1安打に次ぐ、被安打の少なさだったが4敗目。与四球は8月17日西武戦(西武ドーム)の8個に並ぶ自己ワーストだった。



