<ヤクルト4-1巨人>◇5日◇神宮

 巨人の優勝マジックが一夜で消えた。

 先発内海哲也投手(32)は、カウント球が意図より甘かった。深いカウントで崩される前に、崩す。技巧派攻略の模範的な打撃をヤクルトに許した。4回、中村の適時打は3球目のスライダー。6回1死三塁、同じく中村の2ランは初球の直球。完全に屈し、KOされた。2回に許した先制も、内海を含めた内野の意思疎通を欠いた安打が絡んだ。原辰徳監督(56)は「今日は内海哲也の『う』の字も出なかった」と言い「完投されてはね。もう少し、何とかせにゃならん。打てなさすぎた」とも悔やんだ。

 相手先発七條から1得点が、もう1つの誤算だった。阿部慎之助捕手(35)の「打てそうで打てなかった」の言葉に尽きた。140キロを超える直球は少なく、低く、丹念にボールを散らすタイプ。強振するほどバットの芯を外され、相手の定位置に打球が飛んだ。内海が得意とする粘っこさを見せつけられた。

 内海は11年以降、神宮球場で勝てていない。先発七條との対戦は、12年8月以来だった。でもそんな数字は、意味を持たない時期にある。原監督は「明日。切り替えます」と元気に結んだ。マジック消滅について聞かれた阿部も「1戦1戦、大事にやっていくしかない」と続いた。圧倒的有利な位置にいる。続けてきた「丁寧な野球」を貫くだけだ。【宮下敬至】

 ▼巨人のマジックが1日で消滅した。2位広島が残り24試合に全勝した場合、最終成績が87勝55敗2分けで勝率6割1分3厘。巨人は残り25試合のうち、広島戦を除いた他カード(21試合)で全勝しても最終87勝56敗1分け(6割8厘)で広島を上回れなくなるため。優勝マジックが初点灯の翌日に消滅したのは97年西武以来で、セ・リーグでは84年広島以来。なお、今日6日に巨人○、広島●で巨人にM20が再点灯する。