<オリックス0-2西武>◇23日◇京セラドーム大阪

 西武岸孝之投手(29)が最高勝率のタイトルをほぼ手中に収めた。2位オリックス打線を5安打に抑える今季4度目の完封で13勝目を挙げた。リーグトップの勝率を7割6分5厘に上げて、「登板前に『意識して投げる』って言って、まさかこんなにいい結果が出るとは思わなかった」と珍しく自画自賛した。タイトル獲得の権利が発生する13勝目は09年に続く自己最多タイ。「この1勝をしないと何も始まらないので勝てて良かった」と素直に喜んだ。

 逃げずに攻めて、自らつかみ取った。5回までに味方打線が2点を先制。危なげない投球で快投を続け、最終回までこぎつけた。「行くんだろうなって思っていたんで、いつも通りです」と3番糸井から始まる9回のマウンドに向かった。4番ペーニャから146キロ直球で空振り三振を奪うなど球威、制球ともに衰えず、クリーンアップを3者凡退に封じた。田辺監督代行も「お見事。今日は岸に尽きる。自分で最後まで投げきってタイトルを取りにいった」と絶賛した。

 自身初の個人タイトルどころか、ダブル獲得も見えてきた。今日24日に先発するオリックス金子に勝ち星でも並ぶ可能性を残す。金子が15勝目を挙げられなければ、最終登板を残す岸にも最多勝のチャンスが到来する。「できればあと1回投げたい。明日は全力で応援します」とチームメートに2冠の夢を託した。プロ入りから8年で7度の2ケタ勝利をマークしてきた岸が、ようやく勲章を手にする。【為田聡史】