<DeNA4-6阪神>◇24日◇横浜
強烈!
2ラン返し!
前日ブランコに食らった痛恨の1発を、ゴメスが打ち返した。4-4の9回、左翼中段に26号弾丸ライナー!
1回の先制適時打とあわせ107打点だ。優勝の可能性が消滅した前日は2併殺に失策も犯した主砲だが、ゴメンといってもへこたれない。さあ2位広島に1・5ゲーム差、可能性がある限り、上を目指そう。
雨上がりの横浜の夜空を見上げながら、ゴメスはゆっくりと足を進めた。これが4番の歩みだ。堂々たる姿は力強く勇ましかった。同点の9回無死一塁。三上の外角低めスライダーに両腕を差し出す。身をかがめてバットですくうと、ライナーで左翼席に突き刺す。26号2ランで、DeNAに引導を渡した。
「雨が降っているなかでの試合だった。あの時は雨がやんでいたからね。ストライクをうまく打てたと思う。結果的に本塁打になって良かったよ!」
実は、心の整理をして打ったアーチだった。会心の当たりをみせる直前の1球は想定外の攻め方だった。カウント1-2に追い込まれた5球目。内角のボールゾーンからストライクゾーンをめがけて飛び込んでくるスライダーを見送る。際どいコースも判定はボール。「内角のスライダーは思ってもいなかった。自分ではボールだと思って、しっかり見逃せたよ」。右腕が右打者の内角へ、スライダーの出し入れで勝負してくるのは珍しい。それでも、心を乱されることなく、豪快に仕留めた。
期するものがあった。前日23日は2併殺に加え、9回の失策が逆転サヨナラ弾に結びついてしまった。この日は最初から全開だ。1回2死三塁で、山口の浮いたスライダーをとらえ、左前に先制打。「昨日は過去のこと。終わったこと。考えても仕方ない」。試合前練習を終えたロッカールーム。赤いヘッドホンをつけて、アップテンポな音楽を聴いてリラックスするのがルーティンだ。オンとオフを鮮やかに切り替える。力の入れどころが分かるから勝負強さを発揮できる。
この日は3打点を稼ぎ、今季107打点。打点王レースのトップを快走する。来日1年目の外国人では、大洋ポンセとロッテ・ディアズを抜いて西武マルティネスに1点差に迫る。かつて、球界に名を刻んだ優良助っ人が次々と脳裏に浮かぶ…。球史を掘り起こすほどスケールの大きな歩みなのだ。それでも打点の話題に「自分はしっかり戦おうという気持ち。自分の仕事をして勝利に貢献していきたい」と謙虚に言う。断続的に雨が降り、苦戦したチームを救う一撃だった。2位広島に1・5ゲーム差。雨の後は必ず晴れる。主砲のひと振りで、明るい光が差し込んだ。【酒井俊作】
▼ゴメスが3打点を挙げて、通算107打点。来日1年目の外国人選手としては86年ポンセ(大洋)、89年ディアズ(ロッテ)の105打点を抜いて単独7位に浮上した。1試合3打点は9月20日中日戦(甲子園)以来、11度目で11戦全勝。



