<オリックス1-0西武>◇24日◇京セラドーム大阪
オリックスが逆マジックに王手をかけた。エース金子千尋投手(30)が8回を無失点で投げきり、守護神・平野佳は9回を抑えて完封リレー。7回に伊藤の適時打で挙げた1点を守り抜いた。首位ソフトバンクが楽天に敗れたため、ゲーム差は1・5に縮まり、きょうの両チームの勝敗次第でオリックスにマジック7が点灯する。
この1日を、投げ抜いた。相手に点をやらず、味方の最少リードを守り抜いた。金子が8回無失点でリーグ最多の15勝。「先制点を与えるわけにはいかないと力が入ってボールが先行しましたが(伊藤)光がしっかりリードしてくれて、ゼロに抑えることができました」。充実の笑顔が、お立ち台ではじけた。エースの快投で、ついにオリックスが逆マジックに王手をかけた。
前日完封負けの味方打線は、この日も中盤まで西武菊池の前に金縛り。エースも重圧に苦しんだ。2回は先頭メヒアと森を連続四球で歩かせ、無死一、二塁。2死一、二塁までこぎつけながら、金子侑に右前に運ばれた。二塁走者のメヒアが本塁に突っ込んできた。198センチ、118キロの巨体の突進を、捕手の伊藤が体を張って阻止。吹っ飛ばされてグラウンドにあおむけに倒れ、首と左肩を痛めた女房役のそばに金子は立ちつくした。伊藤の目の焦点が定まるまで、じっと待っていた。この1勝を取るのに、野手も体を張っている。ならばエースは全力で腕を振るだけだった。
シーズン最後の8連戦を控えた22日。「これで投げてケガをして、終わってもいいくらいの気持ちでやっています」。1試合にかける気持ちをそう表現した。トータルでシーズンを見ているのではない。その日、投手生命を終える覚悟を持って毎試合、マウンドに立っているのだという思いをこの日、8イニングに込めた。
森脇監督も絶賛した。「昨年、金子が『死ぬ気で腕を振ります。自分に勝ちがつかなくてもチームに勝ちがつけばそれでいい』と話してくれていたんだ」。指揮官の胸にしみいる好投で、ついにマジックに逆王手。きょうのソフトバンクとの勝敗次第で7が点灯する。「こういうしびれる試合でいいピッチングがしたいですから」と語った金子が歓喜のゴールにチームを加速させた。【堀まどか】
▼オリックスは今日25日にも優勝マジックが点灯する。今日の点灯条件はオリックスが西武に○の場合にソフトバンクが楽天に△か●、オリックスが△の場合はソフトバンク●で、いずれもM7。2位チームにマジックが出れば10年阪神以来。パ・リーグでは98年西武以来、16年ぶりのケースになる。



