巨人OBの松井秀喜氏(40)が、来季指導者として入閣しない公算が大きいことが26日、分かった。チームの来季陣容については、シーズンの戦いぶりを分析した上で構想を立てて固めていく。今季は原監督のもと、各部門が有機的に機能してリーグ3連覇を達成した。来季で通算12年目を迎える原体制は円熟期を迎えており、大幅なスタッフの変更はないとみられる。

 松井氏は、今年2月の春季キャンプで臨時コーチを務めた。「若い選手、特にこれからレギュラーを奪っていく選手に何かを伝えていけたら」と意気込み、洞察に基づく親身な指導に加え、ミーティングでは経験を後輩たちに伝えた。打撃投手を買って出るなど、献身的に2週間の期間を全うした。球団は感謝し、資質も十分に備わっていると判断。指導者として迎え入れる道を継続して模索している。

 アメリカに生活拠点を置く松井氏は、古巣ヤンキースでも臨時コーチを務めたりするなど、充実した自己研さんの日々を送っている。今後も従来通り、本人の意向を尊重しつつ、互いにとってベストのタイミングを見極めていく。