<DeNA3-6巨人>◇26日◇横浜
優勝マジック2の巨人がDeNAに快勝。2位広島が敗れ3年連続36度目のセ・リーグ優勝に輝いた(1リーグ時代を含めると通算45度目)。
巨人のメモリアルデーを飾ったのは、「テツの絆」だった。先発内海哲也投手(32)が7回2/3を3失点でバトンを託すと、3番手にセットアッパーの山口鉄也投手(30)が登板。自身のプロ野球記録を更新する7年連続60試合登板を達成した。1歳違いで同じ左腕。10年からグアムで自主トレをともにする“盟友”が歓喜を分かち合った。
内海の背中を、山口が左手でソッとつかんだ。ベンチの最前列。試合終了の瞬間、大声で突っ走る背番号26を少年のように、山口が追った。「グッサン(山口)、やったな」。先輩は包み込むように、後輩を抱き寄せた。優しくもあり、強くもあった。
エースが道をつくった。DeNA打線を7回2/3を7安打3失点。3点リードの9回。3番手で山口がバトンを託された。節目の7年連続60試合登板だった。打者2人を抑えた。「こういう瞬間に2人で投げられて、良かった」。運命のような巡り合わせに山口は感激した。
2人で泣いた、夜があった。昨年の6月2日、西武戦で内海がKO。100勝に王手をかけるも、3試合目の持ち越しだった。その夜2人は後輩と食事に出掛けた。何度も、口元にグラスを運んだ。顔は真っ赤。「勝てへんなぁ…」。ポリポリと頭をかく内海を、山口が凝視した。
山口
内海さん、僕も悔しいです。どうしてですか?
こんなに頑張っているのに。勝ってもらいたい。みんな、思ってます。
箸が止まった。山口の頬を一筋の涙がつたった。「グッサン、泣くなよぉ~」。内海は照れた。わざと笑った。自分の目からあふれた涙を手でふいた。「ありがとう。こんなにオレのことを思ってくれて。頑張るから」。強く、抱き合った。テーブルの空揚げはしなびていた。
晴れの日でも、チームを支えるエースとセットアッパーは、周囲に頭を下げた。内海が「うれしい。でも、おいしすぎて、申し訳ないです」と言えば、山口は「本来なら、回の頭からマシソン。(首脳陣に)気をつかってもらった」と感謝した。涙はなかった。「テツの絆」で結ばれる2人には、やっぱり笑顔が一番良く似合う。【久保賢吾】



