<日本ハム3-2オリックス>◇27日◇札幌ドーム

 今日にもCS進出決定。日本ハム中田翔内野手(25)が、自身2度目のサヨナラ本塁打で、クライマックスシリーズ(CS)進出をぐっと引き寄せた。オリックス戦(札幌ドーム)で、延長10回、相手守護神・平野佳から左翼越えのソロ本塁打で決着をつけた。主砲のシーズン100打点目となった1発で、チームは貯金を再び1に。今日28日、日本ハムが勝ち、4位楽天が敗れれば、3位が確定し、2年ぶりのCS進出が決まる。

 笑顔で跳びはね、ヘルメットをポーンと上空に放り投げた。中田が、子どものようにはしゃいだ。「サヨナラなのでね」。延長10回1死。狙った。カウント3-1からの5球目。平野佳の148キロ直球を一振りで仕留めた。イメージ通りの放物線を描いた。左翼席上段への推定130メートル弾。27号ソロが自身2度目のサヨナラ本塁打。「完璧です」。4番の仕事を最後で果たした。

 ドラマチックに自身初の100打点に到達した。「個人のことは、どうでもいい」と一蹴するが、チームメートへの感謝がこみ上げた。「いろんな選手、先輩がチャンスを回してくれて、その結果が100打点」。満足はしていない。7回1死一、二塁では併殺打に倒れていた。「情けない打撃」とダメ出しし、悔しさを最後の打席で放出した。

 少年時代から追い求め続ける打球で節目を飾った。小学3年の時、遠くへ打球を飛ばす魅力を知った。人生初本塁打。地元・広島で鯉城リトルに在籍していた時だ。大阪の豊中リトルとのリーグ戦だった。この日と同じ、左翼へ懸けたアーチ。「記憶は薄れてはいるけど、うれしかったことは覚えている」。試合後に記念のボールを手にした感触は覚えている。今でも、実家に大事に保管する。「ここから、どんどんってわけじゃ、なかったけどね」と笑う。小さいころから、悔しさをバネに試行錯誤を繰り返してきて今がある。

 主砲の大きな1発で、CS進出にもリーチをかけた。今日28日ソフトバンク戦に勝ち、4位楽天が敗れれば、決まる。次なるステージで対戦の可能性があるオリックスには、優勝マジックを消滅させるダメージも負わせた。大仕事を成し遂げた中田に、栗山監督も目を細めた。「翔を4番に据えて、毎年100打点を稼げるようになってほしいと思っていたので良かった」とうなずいた。

 稲葉に続き、金子誠も今季限りで現役引退する。両者にかわいがられた「平成の怪物」は誓う。「どんな形であれ、2人に喜んでもらいたい。喜び合いたい。個人的にはスイッチが入っていた」。幼少期は自分自身が一番うれしかった大飛球。シーズンは残り6試合。続くポストシーズンでは先輩、同僚、ファンのために追い求め続ける。【木下大輔】

 ◆パ・リーグ3位争い

 27日時点で3位の日本ハムが68勝67敗3分け(残り6試合)、4位の楽天が63勝73敗(残り8試合)。残り試合で日本ハムは○●●●●●の場合、69勝72敗3分け(勝率4割8分9厘)。楽天は●○○○○○○○の場合、70勝74敗(勝率4割8分6厘)になる。今日28日に日本ハムが勝ち、楽天が負けなら、残り試合を日本ハムが全敗の場合でも、楽天は全勝しても勝率で上回ることはできない。