進出が決まったクライマックス・シリーズ(CS)へ向け、大黒柱が復帰した。風邪のため、2日間寮で静養していた日本ハム大谷翔平投手(20)が29日、西武22回戦(札幌ドーム)で3日ぶりにチームに合流した。CSを見据え「しっかりと調整したいです」と力を込めた。

 丸2日間寝込んでいたこともあり、まだ体に本来のキレはなかった。投球フォームを確認しながらキャッチボールなどをこなし「(体は)軽かったけど、動いてなかったので、よくはなかった」。状態はここから上げていくことになるが、石黒チーフトレーナーは「まずは動けたことがよかった」とひと安心。復活への第1歩を踏み出した。

 公式戦は残り4試合。日々の体調を確認しながらブルペン投球を再開し、間に合えば最終戦となる10月5日楽天戦(札幌ドーム)に登板する方向。「1日1日コーチに動きを見てもらって、(ブルペン再開時期を)決めると思う」と慎重だが「昨日(28日)も動こうと思えば動けたけど、休めと言うことだったので」と、本人はやる気に満ちている。

 主軸の打者としても貴重な戦力だが、栗山監督は「まずは投手としての準備をしっかりしてもらう。『打者だったら使えるから使う』ということはしない」と、状態が戻るまでは野手としての起用を控える方針でいる。