阪神西村憲投手(27)が1日、来季の戦力外を通告された。中継ぎで将来を期待された右腕も、12年オフに「右肘関節形成術」を受けた。6年目の今季は1度も1軍昇格はなかった。

 08年ドラフト4位で入団し、2年目の10年には中継ぎの要として1軍に定着。9月9日中日戦(甲子園)の延長戦で野手が足らなくなり、外野で2イニング守りきった。さらに、翌11年の9月23日巨人戦(甲子園)では9回に代走でも出場している。2年続けて投手が「野手手当」を受け取ったのは、球団史でも例がなかった。

 今季のウエスタン・リーグでは34試合に登板し、防御率4・88。体調不良で戦列を離れることもあった。最速149キロの直球も140キロ前後となり、中村勝広GMは「いいときのストレートが戻ってこない。それが大きな理由の1つ」と説明した。西村は現役続行を希望し、今後もトレーニングを続ける。

 ◆西村憲(にしむら・けん)1986年(昭61)12月4日、福岡県生まれ。福岡工大城東から九産大を経て08年ドラフト4位で阪神入り。09年6月8日ソフトバンク戦(甲子園)で1軍初登板。同年のフレッシュ球宴で優秀選手賞。10年3月27日横浜(現DeNA)戦(京セラドーム大阪)でプロ初勝利。同年は自己最多7勝。通算成績は95試合8勝4敗、防御率3.70。182センチ、82キロ。右投げ右打ち。