<ソフトバンク2-1オリックス>◇2日◇ヤフオクドーム
オリックスの18年ぶりリーグ制覇は夢と消えた。敵地ヤフオクドームでの直接対決。勝利にあと1歩届かなかった。だが、最後の最後まで追い詰め、悲願Vを手中にしかけた激闘は色あせない。目の前で胴上げを許した悔しさが、クライマックスシリーズでの逆襲に挑む。
失意の選手たちがバスに乗り込んだ後、森脇浩司監督(54)は最後の最後に姿を見せた。延長10回。死闘を演じた先に待っていたのは、悪夢のサヨナラ負け。ゆっくり、かみしめるように言った。
森脇監督
負けたということ。でも、勝負においては、悔いはないです。ここまで素晴らしい時間をくれた選手やコーチをたたえたい。ペナントでは優勝できなかったが、まだ決着はついていないと思うので、もう1回しっかりリセットして戦っていきたい。
試合後は、選手たちを引き連れてレフトスタンドで声援を送ったオリックスファンにあいさつした。「ホークスファンに負けない声援を1年間送ってくれた」と感謝した。
勝利のために、手は尽くした。この日、捕手の伏見を昇格させ正妻の伊藤、ベテラン山崎勝と合わせ3人態勢にした。今季は捕手2人制だったが、天王山で攻めの采配に徹する気概が表れていた。先発マスクは山崎勝。だが、5回途中でバッテリーごと代え、捕手も伊藤を投入した。代打などの起用で、第3捕手が必要となるかもしれないときに備えた。
指揮官は「敗軍の将、兵を語らず。負けた責任は自分にある」と試合については口にしなかった。ただ、今シーズン、試合を重ねるたびに強くなっていった選手たちが頼もしかった。
森脇監督
今日は敗れたが、ここまでやってきたことを振り返れば、とんでもない自信になると思う。自分に身についたものもわかるはず。胸を張っていい。
監督就任後から、準備の大切さを説いてきた。試合前にさまざまなことを想定して準備し、プレー中でも次の展開を予想して対応するなど自分の中に備えをもっておく。その教えは徐々に浸透し、今では選手も頻繁に口にするようになった。「しばらくたてば、もう1度気持ちをひとつにして次の戦いに備えたい」。142試合目でのV逸。ただ、18年ぶりのリーグ優勝を目指し、一丸となったオリックスの猛追があったからこそ「10・2
パ頂上決戦」は、後々も語り継がれるであろう1日になった。CSも、その先には日本シリーズもある。熱いドラマを再現するチャンスはある。



