11日から始まるクライマックスシリーズ(CS)では、日本ハム大谷翔平投手(20)は「分業制」となりそうだ。栗山英樹監督(53)は3日、羽田空港で取材に応じ「最初(ファーストS)は投手。抜けられれば(ファイナルSは)全部バッター。投げても1試合ずつだし、それなら(ファイナルSの登板は)捨ててでも、全部使った方がいいのかなぁと思っている」と明かした。

 当初はファーストSで先発登板後、ファイナルSでは4戦目以降に再登板させ、その間は打者として出場する「二刀流」起用を模索していた。だが最大6連戦となるファイナルSで、登板前後の試合に起用できないとなると、出場は大きく制限される。中4日で登板が可能なメンドーサや、シーズンでは苦しんだ吉川、斎藤らが調子を上げていることもあり、ファイナルSでは大谷を打者に専念させ、6試合にフル出場させる方が効果的だと踏んだ。

 風邪で体調を崩した大谷は、明日5日の楽天戦(札幌ドーム)で復帰する。結果的に、打者としては9月26日ロッテ戦が最後の出場となり、ファイナルSまでに実戦間隔は開くが、栗山監督は「(けがから復帰後即安打を放った)近藤もそうだけど(実戦勘より)体が元気になった方がいい。思い切りバットを振ってくれれば」。2年目も投打「二刀流」をこなしながら打率2割7分4厘、10本塁打の好成績を残した大谷。実戦不足はまったく心配していない。

 1918年に「13勝&11本塁打」の快挙を達成したベーブ・ルースは、この年ワールドチャンピオンに輝いた。大谷も投打で大暴れし、頂点まで駆け上がる。【本間翼】