オリックスが今季国内FA権を取得したエース金子千尋投手(30)を最高級の条件で引き留めに動くことが14日、明らかになった。

 今季も16勝5敗、防御率1・98で最多勝と最優秀防御率の2冠を獲得した金子は、チームの2位躍進の最大の貢献者。球団として示す誠意が、インセンティブ契約(出来高)を含めて3年間で最大15億円という大型契約だ。インセンティブをすべてクリアすれば年平均5億円となる計算。球団史上でも00年イチロー(現ヤンキース)の5億3000万円に匹敵する最高級の条件となる。

 この日は決勝弾を浴びたが、今季40セーブを挙げてパ・リーグ記録を更新した守護神平野佳寿投手(30)にも、インセンティブ契約を含め3年で最大12億円という条件を提示する模様だ。エースと守護神という投手陣の柱2人を高く評価している。今季は金子、平野佳のほか、中継ぎの馬原孝浩投手(32)、選手会長の坂口智隆外野手(30)の4人が国内FA権利を取得。球団は4人とも必要戦力として来季残留を熱望。球団幹部は「少し休んだあと、できるだけ早く選手と話し合いを持ちたい」とし、4選手の残留に全力を注ぐことになる。