1年目から「優勝」が至上命令だ。広島緒方孝市監督(45)が15日、第19代1軍監督に正式就任した。2年連続3位からの来季へ向け、新監督は「最後の最後で負けた今年の悔しさを来季、リーグ優勝、日本一という形にしたい」と言い切った。1年契約で推定年俸7000万円。背番号は79のまま。初仕事は17日、みやざきフェニックス・リーグ視察だ。

 緒方監督が就任会見で優勝を誓った。就任時に「優勝」の2文字を口にしない人物はいないが、新指揮官は本気だ。

 「これまでの野球を続けていけばチームは必ず優勝できる。自分がやってやろうとの思いで決意した。昨年、今年と3位。今年の3位はファンのみなさんも本当に悔しかったと思う。でも3位というより優勝ができなかったことが悔しかった。リーグ優勝、日本一という目標に向かっていくだけです」

 緊張気味だが広島ひと筋28年の現役選手、コーチ時代を通じて培ってきた考えをしっかりと表現した。

 「投手を含めたディフェンス力、そして機動力が大事だと思う。今年はチーム打率、本塁打数があっても最終的な優勝には結びつかなかった。ここ一番の勝負で得点ができなかったし、もっと足を使った攻撃を考えないといけない。それができれば少ない得点であっても勝ちきれる」

 そのためにひそかなプランも明かした。投手の練習に野手コーチを参加させ、野手の目から見たけん制、クイックプレーを研究しようというものだ。もちろん、そんなアイデアも新監督が考える野球人としての基本があってこそだ。

 「信念である全力プレーは選手に伝えたい。気の抜いたプレー、怠慢プレーは絶対に許さない。一番大事だと思うのは気持ちの強い選手。気が勝った選手。そういう選手の集まりにしないと勝てない」

 現役時代、故障をいとわない体を張ったプレーでのし上がってきた男だからこそ口にできる言葉だ。まずはみやざきフェニックス・リーグ視察から20日開始の秋季練習、そして11月の秋季キャンプ。1年目で24年ぶりリーグ優勝という大目標に向かって、緒方監督が1歩を踏み出す。【編集委員・高原寿夫】

 ◆緒方孝市(おがた・こういち)1968年(昭43)12月25日、佐賀県生まれ。鳥栖から86年ドラフト3位で広島に入団。95~99年ゴールデングラブ賞、95~97年盗塁王。99年には3割30本塁打をクリアと俊足強打の外野手。09年に現役を引退。通算1808試合、1506安打、241本塁打、725打点、268盗塁、打率2割8分2厘。10年から広島コーチ。現役時代は181センチ、80キロ。右投げ右打ち。