<パCSファイナルステージ:ソフトバンク1-5日本ハム>◇第2戦◇16日◇ヤフオクドーム

 一息ついた。日本ハム栗山英樹監督(53)が落ち着き払い、逆転勝利をかみしめた。「先のことは考えていない。これで、もう1試合ができる。前に進める」。会心の継投策に、信頼を置く4番中田の奮闘。前夜のサヨナラ負けのダメージをやわらげてくれた。「最後の最後まで、いけるようにしたい」と早くも、今後へと目を向けた。

 力ずくで局面を動かしていった。5回だった。直前の4回1死満塁を無失点で切り抜けた谷元から、大胆にスイッチした。ピンチを抑えた直後の精神面を、見透かした。「ホッとするから。落ち着いて」。谷元の心のアップダウンを見透かし、3番手の鍵谷へつないだ。「みんなで悔いのないように(試合を)つくっていた」と一体感を生み出す、勝負の策だった。

 直感を信じ、ジョーカーを繰り出す。今日17日の第3戦で先発に吉川光夫投手(26)を立てることを決めた。今季は初の開幕投手に抜てき。1年間、先発ローテーションの柱に期待していた。裏切る形で3勝止まり。9月20日楽天戦で今季の最終登板となる予定だったが、栗山監督の強い意向もありポストシーズンへ組み込まれた。

 ファーストステージの第2戦から中継ぎ待機。シーズン終盤に復調気配を見せ、再登用を決めた。「雰囲気よりも自分のやることをやるだけ。どんな試合でもやることは一緒」。指揮官の思いに触れ、期待の左腕のテンションも上がった。今日も全知全能の総力戦で、2勝2敗の振り出しに戻しにいく。【高山通史】