<SMBC日本シリーズ2014:阪神1-2ソフトバンク>◇第2戦◇26日◇甲子園

 ソフトバンクがやり返した。甲子園での日本シリーズ第2戦は、わずか5球の先制劇。初回、1死二塁から3番内川聖一外野手(32)が右前に適時打。4回は4番李大浩内野手(32)が左翼にソロアーチをかけ、強力打線の主軸が意地を見せた。6回に1点差まで追い上げられたが、8回は五十嵐、9回はサファテの救援陣が阪神打線を封じ、1点リードを死守した。

 ソフトバンク打線がやり返した。1回。わずか5球の先制劇だった。柳田が2球目を中前に運ぶ。今宮が初球にバントを決める。チーム首位打者とリーグ犠打王がお膳立てし、内川だ。「初戦負けての1打席目だったので」。集中力が違った。能見の2球目。内角低めへ食い込む直球に体を早めに開き、バットに乗せた。「自分たちの流れにしたかった。ちょっと詰まったけどいいところで打てましたね」。7年連続打率3割の安打マシンがシリーズ初打点。前夜の大敗を吹っ切る速攻だった。

 アマ時代に立てなかった聖地甲子園が大好きだ。「高校の時から憧れて、出られなかった球場。プロになってでは、まったく違うけど、憧れを持っていた分、張り切っちゃう」。横浜(現DeNA)時代を通じて甲子園で通算227打数77安打22打点、打率は3割3分9厘、8本塁打。昨年も9打数7安打、うち2発と大暴れした。「これだけ野球を見たいって人が来て、1つのプレーでワーッとなる。すごいところで野球をやれている。うれしいですね」。歓声も罵声もエネルギーにした。

 内川の先制打に触発された4番李大浩のバットも快音を発した。4回1死。こちらも食い込んでくる能見の初球スライダーを芯でとらえ、左翼ポールを巻いてスタンドイン。「試合前から初球から積極的に高めがきたら、打とうと思っていた。タイミングよく打てた」。この1発がなければ流れは分からなかった。第1戦で3、4、5番で1安打。メッセンジャーに屈した主軸が挽回した。ただ、李大浩は「ヒット1本で追加点を取れるところで打てなかった。4番として仕事をしたと思わない。内川がタイムリーを打って、楽に打席に入れていたから」と不満げだ。文字通り、勝ってかぶとの緒を締めた。助っ人の頭は本拠地での打席へと切り替わっていた。【押谷謙爾】