楽天松井裕樹投手(19)が制球難改善を誓った。岡山・倉敷で行われている秋季キャンプは、第1クールが終了し、5日は自主練習日。今日6日から始まる第2クールに向けてリフレッシュした。注目を集めたルーキーは、シーズンを振り返り、走者を背負った時の制球難が課題と自覚。スムーズかつ安定した体重移動を目指し、勝負の2年目に向けて、下半身強化をテーマに掲げた。

 秋季キャンプの課題は明確だった。松井裕は「安定したフォームの再現性ができるようになりたい。春まで時間はあるのでじっくり秋から冬に向けて鍛え上げていきたい」と悩むことなく言った。今季は4勝8敗。2軍落ち、中継ぎへの配置転換など悔しい思いもした。高卒新人とすればまずまずの数字ではあるが、「周囲の期待に応えられなかった」と不満があった。

 勝ち星が伸びなかった原因の1つは、走者を背負った時のフォームの乱れだ。序盤は完璧な投球を見せたかと思えば、四球などで走者を出した途端に崩れた。セットポジションで球威が落ちたところを狙われ、失点した。「下半身の体重移動がうまくいっていなかった」。投手陣を見る星トレーナーは「投球時に地面につく右足の着地が安定しなかった。体重が乗り切らずに安定しなかった」と説明した。

 フォームの安定にはまずは下半身強化が必要だ。秋季キャンプは午前9時15分から、午後5時過ぎまでみっちり練習。長距離走も多く、徹底的に体をいじめ抜いている。体重移動が安定すれば、バランスも崩れにくくなる。「補強をメーンにしていく。走り込みもそうだし、下半身をつくる」。体はパンパンに張っているが、すべては来年、今年以上の数字を残すため。「気合です、気合」とやる気に満ちていた。【島根純】