日本ハム中田翔内野手(25)が「ケンカ番長」となって後輩の盾になる。27日、帯広市内でトークショーを行った。乱闘の話題になると、“アニキ”として眼光は鋭くなった。「下の子は守っていかないとね。けがをされても困るから。(乱闘に)僕は参加する」。分厚い胸板で、グイッと前に乗り出した。

 もちろん半分冗談だが、リーダーとしての意識の表れでもある。稲葉氏、金子誠氏の引退に加え、大引、小谷野がFAで移籍することが決まった。今季の野手レギュラーを見渡しても、年上は大野、陽岱鋼しかいない。「オレもまだ若く見られたいんだけどね。他がもっと若いから…。まだチヤホヤされたいんだけど、そうも言ってられない」。年長者として、チームを引っ張る立場であることは自覚している。

 入団7年目を終え、まだ派手な乱闘に立ち会ったことはないが、外国人助っ人にもひけをとらない体格とパワーは、“有事”の際には心強い存在となる。「何でもかんでも引っ張ろうとすると自分がしんどいけど、いいチームをつくりたいし、強くしていきたい」。見た目は“武闘派”だが、日本一へかける思いは純粋だ。【本間翼】