タンメン大使が年俸230%アップを手にした。楽天のルーキー西宮悠介投手(23)が27日、仙台市内の球団事務所で契約を更改。今季1000万円から倍増以上の2300万円でサイン。「車が買いたいです」と、お笑い芸人・次長課長の河本似の顔をほころばせた。1年目から中継ぎとして46試合に投げたことが評価された。

 河本の持ちネタ「おめぇに食わせるタンメンはねぇ!!」から、チームでは「タンメン」と呼ばれる。「みんな、すぐに呼んでくれて」と本人もお気に入りだ。8月にはイベントでコボスタ宮城を訪れた河本と共演。本家からも「むちゃむちゃ、似てる」とお墨付きをもらった。

 2年目の野望はタンメンずくめだ。課題は、シーズンの波をなくすこと。4月末までに15試合に投げるなど序盤は奮闘したが、中盤から登板が減った。「調子を安定させたい。1年間、投げ抜くために」。そこで、左打者に有効な新球を模索中。「食い込む球か、逃げる球か。1軍で使えたら“タンメンボール”でお願いします」と、無邪気に笑った。タンメンの決めポーズも仙台のテレビ番組では披露するが、「活躍して全国区にしたい」。さらに、球場の選手プロデュースメニューにも「あと2年、活躍したらタンメンを出したい」と乗り乗りだ。なお、生まれて1度もタンメンを食べたことはないという。

 開幕時、タフな働きを要求されるブルペン起用が決まると、タンメンの名付け親の小山伸に言われた「1カ月もたないぞ」の言葉を心に刻む。「カツを入れていただいた。1軍でうれしいだけじゃ残れない」。金言を胸に、来季は勝ちパターンの一員を目指す。【古川真弥】