中日大野雄大投手(26)がオフの秘策「ボールは友だち」作戦を明かした。27日、名古屋市のホテルで選手会納会に参加。過去2年間とは変え、オフの間も休まずボールを握り続けることで、投手としてさらなるレベルアップを目指す。

 「秋季キャンプで強い球になってきたと感じている。キャンプの貯金があるので、持続するために冬の間も毎日ボールを握っておく。たとえ気温がマイナスでも握ります」。例年は12月の約1カ月間、投球せず肩肘を休めることに専念してきた。入団時から抱えていた左肩の不安が一掃されたことも理由の1つだ。

 2年連続10勝をマークした左のエース。シーズン中から谷繁兼任監督や投手コーチに「ただ投げるのではなく、意思を持った球を投げろ」と口酸っぱく言われ、キャッチボールから意識を高めるようになった。秋のキャンプで手応えをつかみつつあるという。

 この日のゴルフでは谷繁兼任監督と同組。アプローチの指導を受けるなど和気あいあいと楽しんだ。指揮官は「意思のある打球を打っていたよ」とニンマリ。ゴルフは認められたが、あとは本業でも一人前と認めてもらいたい。

 課題はスロースタート。開幕から突っ走ることができれば白星は増えていく。1700万円増の年俸4500万円で更改した左腕は「来年はもっといい材料を(契約の場に)持っていきたい」と宣言した。飛躍を遂げるために“友だち”とともに冬を越す。【柏原誠】