見よ!

 これが、巨人軍の納会だ!

 28日、神奈川県内で納会ゴルフと静岡・熱海市で納会が盛大に行われた。都内を離れての納会は3年ぶり。王道のスタイルで来季へ決起した。

 平成の世だが、昭和の薫りが漂った。「桃井会長をヨイショして来よう!」。阿部がここぞとばかりに「カメラさん、用意はいい?」と、ドライバーを打とうとする同会長に注目を集めさせた。懸命なショットに「イヨ~!」と掛け声。だが打球はフックし「プレッシャーをかけないでよ!」と泣きが入ると、ドッと笑いが起きた。「紳士たれ」がモットーだが、この日は無礼講で楽しんだ。

 村田選手会長の発案だった。過去2年は日帰りゴルフと都内ホテルでの納会。「浴衣を着て、ゆっくり座って、ビールを注ぎに回るのが納会のイメージ。球団の職員の方と話せるいい機会でもある。都内のホテルでやるとスーツですからね」。優勝旅行も昨オフは参加者が少なかったことを踏まえ、今年はほとんどの選手が参加する。男村田の呼びかけに結束した。

 遊びの中でも真剣なのが巨人の古き良き流儀だ。白石オーナーはゴルフも一流の腕前を持つ菅野との同組を熱望。ラウンド前にみっちりと練習して臨んだが「レッスンをしてもらった。とてもついていけない。来年からやめるかな」と少し悔しそう。ゴルフ以外のメンバーは熱海のホテルで卓球大会を開催。「久保社長杯」の冠がついたが、優勝者は久保球団社長というガチ勝負?

 を繰り広げた。

 約50年の歴史を誇る老舗ホテルを貸し切り、宴会には球団幹部、首脳陣、選手、スタッフ、職員ら約260人が一堂に会した。宴の終盤には恒例行事で全員が肩を組み、「闘魂こめて」を熱唱した。原辰徳監督(56)は「良かったですねぇ。久しぶりで、原点に返った感じで」。阿部は「日本一でやる納会はまた盛り上がり方が違う。来年こそは日本一を取り戻す」とキッパリ言う。納会と言えば熱海、日本一と言えば巨人。来年は定番の光景を取り戻す。【広重竜太郎】