子どもたちが集まった野球教室で、前代未聞の「珍事」だ。日本ハム中田翔内野手(25)が21日、福岡・糸島市内のグラウンドで、ソフトバンク柳田とともに広島土砂災害復興支援イベントを行った。自ら手本を見せたティー打撃では、大飛球がネットを大きく越えて場外へ。隣接するラブホテル付近へ着弾する“オトナの打撃指導”で、プロ野球選手のパワーを見せつけた。
子どもたちの目が大きく見開いた。中田が自らバットを握り、豪快なスイングを見せたティー打撃。三塁線からファウルグラウンド方向へと打った大飛球は、高さ15メートルはある球場のネットを大きく越えて場外へ飛び出した。「ウォー!」。驚き、喜ぶ野球少年たち。侍ジャパンの4番らしい、豪快な打撃指導。そしてボールの行方が、また“豪快”だった。
隣接する建物の壁には「コスチューム無料。大量入荷」の文字。野球教室ではおそらく史上初だと思われる、ラブホテルの敷地付近へと打ち込んだのだ。「ボール何球かなくなったね。大丈夫だったかな」と“特大アーチ”に満足そうな中田は、施設名を聞かされると、さらにニヤリ。「ラブホ弾って書いておいて」。上機嫌で白い歯を見せた。
見守る保護者は冷や汗?
ものだが、プロのパワーを間近で見た子どもたちは大満足だ。中田は「目の前でやって見せた方が喜ぶし、自分で打って説明しながらの方がわかりやすいと思うから」。着弾地点は想定外だったが、がっちりと少年たちの心をつかんだ。
グラウンドには、広島土砂災害復興支援のための募金箱も置かれた。広島出身だけに「僕が何か力になれるかわからないけど、少しでも協力させてもらえたらと思った」。同郷のソフトバンク柳田とともに、餅つきなど、盛りだくさんのイベント内容で会場を盛り上げた。
「色が落ちてきたから」と、髪の毛の色も黒に戻した。プロ野球選手として、日本の主砲として、真摯(しんし)に社会貢献活動に取り組んだ。打球が飛んでいった先はご愛嬌(あいきょう)。ある意味、中田にしかできない、魅力いっぱいのイベントだった。【本間翼】



