走塁のスペシャリスト・巨人鈴木尚広外野手(36)が23日、今月中旬に川崎市のジャイアンツ球場で“課外授業”を受けたことを明かした。講師は、かねて親交のある元スピードスケート選手で長野五輪金メダリストの清水宏保氏(40)。瞬発力を高めるため、腹筋の1つである外腹斜筋と呼ばれる側面の部位を鍛えた。鈴木は「走塁のスタートの構えがスピードスケートにも似ている。ジャンルは違うけど、瞬発系の反応について幅を広げられた」と満足げだった。

 プレー映像を見た清水氏が、「これまでは筋肉が部分的にしか生かし切れなかった。下半身と上半身の連動性が少し欠けていた」と分析。今回の指導では重心を低くした状態でのサイドステップや歩行姿勢の確認など多岐にわたった。野球とは無関係に見えるトレーニングを約3時間こなした。

 同氏から「3カ月もすれば習得できると思う。相当吸収が早い」と及第点を与えられた鈴木は、「3カ月だと悔しいんで、1カ月でものにしたい」と興奮気味に話した。さらに「(盗塁)成功率を限りなく100%に近づけたい」と来季へ向けての抱負を語った。【栗田尚樹】