広島の新人9選手が9日、広島・廿日市市内の大野寮に入寮した。ドラフト1位の野間峻祥外野手(21=中部学院大)は高校時代から憧れているタレント大島優子の写真集を持参した。夢は一目置かれる存在になって共演すること。本業では体重の増量に成功し、プロの世界に飛び込む準備は整った。今日10日からの新人合同自主トレで、ギアを上げていく。

 「野球道具と着るものと写真集があればいいんで」。野間が照れながら明かした。午後2時過ぎに入寮し、すぐに荷ほどきに取りかかった。大事そうに取り出したのが、大島優子の写真集だった。「女性のタイプとかはあまりないんですけど…。打ち抜かれました」。村野工時代からのファンで、大学の部屋にも、ポスター2枚を貼っていたという。

 華やかな世界だ。順調にスター街道を歩めば、いずれ対面する機会もありそうなもの。だが「多分会ったらしゃべれないし、失敗しそう。嫌われたくないので」と本気のファン心理を語った。ならば大島優子からも一目置かれる存在になるまでか。「そのために野球をやるわけじゃないですけど、(対面を)想定して、日々人として成長していきたい」と笑わせた。

 ビッグな夢をかなえられるだけのポテンシャルを秘めている。走攻守3拍子そろった男は、さらにオフ期間に体重増に成功。結果的に80キロを数キロ超えるまでになった。「まだ重さは感じていない。ベストを探しながらやりたい」とスピードは残しつつパワーアップを目指す方針だ。

 すでに春季キャンプは1軍スタートが内定。今日10日から始まる新人合同自主トレに向け「100%で入っていけるように、しっかり準備したいです」。104号室は前田、大瀬良らが巣立った出世部屋。ここから野間のサクセスストーリーが始まる。【池本泰尚】