大輔流2大テーマでキャンプイン!

 ソフトバンク松坂大輔投手(34=メッツ)は1月31日、工藤新監督らチームとともにキャンプ地宮崎入り。市内で5万人が集まったパレードではファンの大声援を受けた。日本球界では<1>ブルペン皆勤<2>打撃練習と2つの独自調整を掲げ、9年ぶりの日本仕様へ仕上げていく。今日1日、背番号18の新たな怪物伝説が始まる。

 5万人の大観衆が宮崎入りした松坂を歓迎した。ホークスナインは「めざせ連続日本一パレード」として市内一の繁華街・橘通をオープンカーなどでパレード。松坂もそろいの黒のグラウンドコートを着て、中田、武田ら投手陣と並んで参加。「松坂君、頑張って!」とあちこちから飛ぶファンの声援に笑顔で手を振り続けた。パレード前には五十嵐に声をかけられ、内川と3人で記念撮影。チーム行動2日目で少しずつチームに溶け込んでいる。

 9年ぶりに臨む日本でのキャンプイン。工藤監督からも認められる独自調整で、松坂は2つのテーマを掲げた。

 <1>ブルペン皆勤

 投球練習はしなくともブルペンには毎日顔を出す。既に1日に投球は行わないと宣言しているが「ブルペンには毎日入る。米国でもブルペンに入らない日に、投手メニューが終わったブルペンに行って立ち投げやシャドーをしていました」。傾斜のついた場所で投げる理由もあるが、一番は日本のマウンドの硬さに慣れること。投げ方の感覚を呼び戻すため、ブルペンへ通い続ける。

 <2>打撃練習

 体のキレをつくるために、大好きな打撃練習も行う。「西武の時は自由に打ちたいときに打っていた。投手陣で勝負したりしてました。(チームに)聞いてからですが、ティーとかロングティーとかやりたい」。

 米国時代、指名打者制のア・リーグのレッドソックスでは打撃練習はキャンプでは行わず、交流戦前に行う程度だった。09年WBC前に宮崎・南郷の西武キャンプに参加した時はフリー打撃で28スイング中13発の柵越えを放っている。

 五十嵐が以前打撃練習していた時には王球団会長から指導を受ける場面もあった。「(王会長の指導は)貴重ですね」と松坂もその機会を楽しみにしている。

 メジャーでは制限されることが多かった投げ込みも予定している。「日にちは決めず行けそうだなと思ったらその時に投げます。やるとしても後の方ですね」。日本で背番号「18」のユニホーム姿が今日、復活する。大輔フィーバーで宮崎が熱くなりそうだ。【石橋隆雄】