西武森友哉捕手(19)がバットでキャラで、侍ジャパン・小久保監督のハートを揺さぶった。宮崎・南郷キャンプの2日、視察を受けた。居残りのロングティーでは「ウリャ~!」と雄たけびを上げてのフルスイング。打球が失速すれば「クソ~」と感情をむき出しにした。「声を出せば飛ぶかと思ったけど、飛ばなかった」と苦笑いした。

 小久保監督の目には新鮮だった。「あんなにぶっ飛んだ明るいキャラだったとは。あの若さで、ロングティーで声を出す選手も少ない」。もちろん技術力も評価は高い。フリー打撃で柵越えは1本も「高校から入ってあれだけ活躍できる理由が分かった。下半身が強くて対応力があり、少しタイミングが悪くても粘って芯で捉えられている」と二枚腰に目を奪われた。

 3月10、11日には侍ジャパンは欧州選抜との強化試合を予定。球団と招集可能な選手について話し合った小久保監督は「まだ炭谷の方が上。ポジションを勝ち取ることが一番。でも(森選出の)可能性はある」と話した。森は「監督には『高1からずっと見ていてバッティングフォームが変わっていない』と言われて、うれしかった。現時点では侍ジャパンは目標ではない。でも、いずれ呼ばれれば」と日の丸への思いを新たにした。【広重竜太郎】