オリックスが宮崎キャンプに「宿敵粉砕マシン」を導入したことが2日、分かった。映像の投手と対戦ができるバーチャル打撃マシンで、とんねるずの人気特番で有名なコーナー「リアル野球BAN」で採用されている機種だ。仮想相手には、昨年の「10・2」対決で好投を許したソフトバンク大隣ら苦手3投手をセット。これで予行演習はバッチリ!!

 「仮想大隣」と実際に対決した駿太外野手(21)は、驚きの声を上げた。「これ、いい練習になりますね。いろんな変化球が打てるのがいい。映像を見ながらなので、いつものマシンで打つより集中できる」。キンキクレスコ社が製造・販売しているバーチャル打撃マシンが、キャンプの室内練習場に設置された。直球は最速160キロにも設定可能。変化球も1球ごとにランダムで投げ分けられる、優れものだ。

 投手映像には宿敵と言える3人がセットされた。ソフトバンク大隣には昨季0勝2敗、優勝の行方を決めた「10・2」決戦で6回無失点の好投を許した。さらに昨年4勝を献上した日本ハム上沢と、2年前に4勝された楽天則本をチョイス。普通にマシン打撃するより、打ってやると気持ちが入るかもしれない。

 「あれ、すごいだろ?」。導入を要望したのは、ほかならぬ森脇監督だった。同製品は映像システム込みで約400万円。それで苦手克服の手助けになるなら、お安いものだろう。安達は昨季、上沢に18打数4安打の打率2割2分2厘に抑えられた。映像で“対決”して「イメージしやすいんじゃないですか」と話した。

 新助っ人も燃えていた。DeNAから移籍のブランコは、オリックスの一員であることを強調するかのように、大隣のカーブを繰り返し打った。中島、小谷野も加入した強力打線の向上へ一役買いそうだ。【大池和幸】