中日ドラフト5位加藤匠馬捕手(22=青学大)が大先輩に刺激を受けた。4日、中日キャンプを視察した侍ジャパンの小久保裕紀監督(43)は青学大の先輩。加藤はダッシュで駆け寄り「青学から来ました加藤です…」と直立不動であいさつした。思わぬ初対面を果たしたプロ1年生は「長い間、プロの世界でプレーされた方なので、やっぱりオーラがありました」と大興奮だ。

 憧れていた。青学大の河原井正雄監督(60)からは「井口は才能の人、小久保は努力の人」という言葉を何度も聞かされた。毎日、何千回という素振りをしていたという伝説は今も野球部に残っている。「努力すれば報われるんだと思ってやってきた」と伝説の男を追いかけた。

 一芸に秀でた男はキャンプでも注目を集める。二塁送球1・8秒を切る強肩。1軍レベルの捕手と比べても低い弾道の球筋は独特だ。宿舎ではドラフト2位浜田智と同部屋で「いつかバッテリーを組みたいと話している」。課題である打撃を磨いて、伝説の男に近づく。