虎期待の若手大砲がアクシデントに見舞われた。阪神陽川尚将内野手(23)が13日、練習試合の韓国・サムスン戦(宜野座)で左肩亜脱臼となった。5番一塁でスタメン出場。1回の守備で、一塁線への強烈な打球に飛びついて好捕したが、そのシーンで左肩を痛めてしまった。そのまま交代。左肩をアイシングした状態でトレーナーに付き添われながら、沖縄・中頭郡の病院へ直行し、検査を受けた。

 陽川は昨年の秋季キャンプで長打力抜群の打撃力を評価され「キャンプMVP」に選ばれた有望株。2年目ながら初の1軍キャンプに抜てきされ、三塁争いに参戦した。キャンプイン初日には約30分の密着指導するなど期待をかけていた和田監督は「詳しいところは聞いていない。1回外れていたところなので、状態を確認しながらになる」と説明。平田ヘッドコーチは「自分で(外れた左肩を)はめたらしいな。炎症とかもあるかもしれない。明日(14日)になってみないと分からん。(2軍の)安芸に行く可能性?

 それはあるやろうな」と語った。

 今後については未定。今日14日に状態を確認してから、判断されることになる。ただ、陽川は東農大4年時の秋季リーグでも左肩を脱臼した経験があり、慎重に経過を見ていくことになりそう。チーム今季初の対外試合だった11日の日本ハム戦(名護)でも左二塁打を放つなどアピールしていた若手大砲が、まさかの苦境に陥ってしまった。

 ◆亜脱臼(あだっきゅう)

 関節の可動域を超えた動作により骨がずれてしまうこと。整復だけで改善できることが多い。脱臼は関節から骨が完全に外れた状態。