ソフトバンク上林誠知内野手(19)が16日、B組(2軍)の紅白戦で2本の長打を放ち、視察した工藤監督に猛アピールした。紅組の3番右翼で先発。3回、大場から右翼線二塁打、4回は育成伊藤大から右中間を破るタイムリー三塁打。自慢のバットで「熱男」ぶりを発揮した2年目は「今、調子がいいです。タイミングと(バットの)トップの入れ方がうまくできている」とうなずいた。

 ようやく運を味方につけた。昨季は春季キャンプで王球団会長が「見てみたい」と言ったその日に発熱。シーズン中も秋山監督が視察に訪れた親子ゲームで体調不良となって早退するなどツキがなかった。だがこの日は、今キャンプ初の雨を味方につけた。1軍練習が早く終わり、天候が回復した午後からの2軍紅白戦で工藤監督の視察が実現。打力に加え、運気もアップした熱男は「今年は(3軍ではなく)2軍でスタートはしたい」。第1段階をクリアすれば、今季中の1軍も視野に入ってくる。【福岡吉央】

 ◆上林誠知(うえばやし・せいじ)1995年(平7)8月1日、さいたま市生まれ。仙台育英3年のセンバツでワンバウンドの球を打って二塁打となり、話題となった。14年ドラフト4位入団。185センチ、78キロ。右投げ左打ち。