<東都大学野球1、2部入れ替え戦:中大7-5拓大>◇最終日◇14日◇神宮

 中大(1部6位)が7-5で拓大(2部1位)を振り切り、2勝1敗として1部残留を決めた。4番の井上晴哉一塁手(4年=崇徳)が初回に先制犠飛、9回にはダメ押しの二塁打するなど3安打3打点して勝利を導いた。先発した島袋洋奨投手(1年=興南)は5回1死まで2失点の力投だった。2度目の1部挑戦となった拓大は先勝しながらまたも昇格を逃した。

 1年時から中大の4番に座る井上が、学生最後の試合で踏ん張った。3安打3打点。9回には1死一塁から二塁打を放ち、貴重な1点をもたらした。「(2部に)落として卒業すれば、人生の苦い経験になるところだった。よかった」と話し、涙を流して喜んだ。

 プロも注目した大砲も、最終学年は不振を極めた。2割7分5厘。通算9本塁打ながら今季は0。「島袋が入って、ブランド名があがると思った。あいつは『持ってる』のに、勝てなかったのは僕のせい」。甲子園優勝投手の入学を喜んだ井上が、一緒にプレーする最後の試合で先頭に立った。「島袋が入って、2部はありえない。あそこ(神宮第2球場)で投げさせてはいけない投手です」。そう言われた島袋は「波のある1年でした。東京にも慣れたし、一からやっていきたい。上(優勝)に行きたい」。先輩の奮起もあって守り抜いた1部での優勝を誓った。