<九州6大学野球:福岡大2-0九国大>◇最終週初日◇26日◇大谷球場

 福岡大が九国大を破り、開幕から負けなしの9連勝で2季ぶり50度目の優勝を決めた。左腕エース大森健志投手(2年=沖学園)が5安打完封。大森はリーグ戦初完投、初完封で優勝を飾った。福岡大は全日本大学野球選手権(6月12日から、神宮など)で奈良産業大(近畿学生野球)と対戦する。

 危なげない勝ちっぷりだった。最終日を待たずに福岡大のVが決定。開幕から負けなしの9連勝。優勝のプレッシャーもなく、ライバルの九国大をあっさり初戦で破って優勝を決めた。「1試合残して優勝が決まるのは、私は初めてじゃないかな」と樋口修二監督(60)は目を細めた。

 今季からエース格に成長した左腕大森が大事な試合で大仕事をやってのけた。強打の九国大打線を5安打完封。完封どころかリーグ戦での完投も初めてだった。5回には2死三塁、7回は2死満塁のピンチを背負いながら「別に焦っていなかった」と動じることなくどちらも直球勝負で三振に打ち取った。春に覚えたばかりのカットボールを「投げたいです」と試合前に梅野隆太郎捕手(3年=福岡工大城東)に志願。「今日は思った通りのところに球が行きました。調子が良かった」と会心の投球ができた。

 昨年の4年生のエースがすべて抜けてしまった今季、開幕1週間前に腰を痛めて動けなくなった。開幕戦では3イニングを投げただけ。先発できるようになったのは先週の西南大戦からだった。「みんなに迷惑をかけてしまったので、しっかり治してチームに貢献しようと思った」。この日は自己最速の140キロをマーク。気合の投球でチームメートに恩返しした。

 昨年の全日本大学野球選手権では優勝した東洋大に1点差で惜敗。1点を勝ち越された最終回にマウンドで涙をのんだ。「悔しかったのでまた全日本に行きたかった。うれしいです」。1年前の悔しさを胸に、神宮のマウンドに立つ。【前田泰子】