<仙台6大学野球:東北福祉大8-0宮城教育大>◇10日◇第2節最終日◇東北福祉大野球場

 東北福祉大が7回コールドで宮城教育大との3戦勝負を制し、勝ち点を積み上げた。2番宮本涼二塁手(3年=岩手・一関学院)が先制犠飛と中押し本塁打。5番宮沢翔平三塁手(4年=群馬・樹徳)が7回コールド勝ちを決めるサヨナラ3ランで勝利に貢献。第1戦で完封された宮教大に「宮・宮コンビ」で雪辱した。

 第1戦を0-1で落とした東北福祉大が“倍・倍返し”の2戦連続コールド勝ちで、王者のプライドを取り戻した。山路哲生監督(47)は「前半取れそうで取れなかったが、相手に流れを渡さなかった。本塁打が効いた」と振り返った。

 3回裏1死三塁から宮本の右犠飛で先制。6回にも、宮本の右翼越え本塁打で追加点を挙げた。打線は7回途中まで5-0とリード。第1戦で5安打完封された宮城教育大エース佐々木佳月(2年=宮城・泉館山)をマウンドから引きずりおろした。さらに直後の1死一、二塁では、宮沢がとどめの左翼越え3ラン。サヨナラ・コールド勝ちを成立させた。

 宮沢は、大学最後のリーグになる今秋からベンチ入り。大学公式戦初本塁打に「打った瞬間に入ると思った。気持ちいいですね」と笑顔を見せた。この夏にスイングをコンパクトにして打撃開眼。出場4試合で打率3割6分4厘の6打点と好調だ。樹徳高時代は3年夏まで群馬大会で2年連続準優勝している。来春、軟式の企業チーム入りが内定しており「タイトルよりチームが勝つことが一番。最後に神宮でプレーしたい」と大学生活の総仕上げを目指す。

 一方、8月上旬に右肩を脱臼して出遅れた宮本も2安打2打点と活躍した。初球をリーグ通算2本目の本塁打に結びつけた宮本は「(第1戦は)負けて悔しかったので積極的にいこうと思っていました。しっかりと絞って1発で捉えられるように積極的にいきたい」と次節以降を見据えた。【佐々木雄高】