ソフトバンク秋山幸二監督(48)が今月28日のドラフト会議“制覇”に闘志を燃やした。今ドラフト最上位指名に早大・大石達也投手(4年=福岡大大濠)と同・斎藤佑樹投手(4年=早実)をリストアップしている。いずれも競合は必至。くじ引きへ、秋山監督は「前(08年度ドラフト)は大田のとき辰ちゃん(巨人原監督)に引かれたからな」と目を光らせた。

 球団は今後、今ドラフトの抽選役を秋山監督に託す方向で調整を進める。球団首脳が「最終的には決まってないですが、秋山監督に引いていただくのがいいのでは」と話すなど、リーグ優勝をもぎとった“手腕”に一任することを内定。大石については最大8球団による競合が予想される。大混戦のパ・リーグ覇者として、グラウンド上の戦いではないが、負けるわけにはいかない。

 「誰に行くかまだ知らないよ。でも、ああいうのって(抽選は)思い入れとかが絶対影響してくると思うんだ」と秋山監督。人との縁を大事にする指揮官は、08年秋以来2度目のクジ引きへ、一歩も引かない構えだ。

 今年のドラフト会議のウエーバー優先権はセ・リーグにある。セ最下位球団→パ最下位球団→セ5位球団…の順となり、秋山監督の抽選は大トリ。シーズンでは、残り6試合で3・5ゲーム差をひっくり返す逆転Vの奇跡を演じた。ドラフトでも最後の最後に、秋山監督がドラマを起こす。