「口は災いのもと」なり。日本ハム中田翔内野手(21)が22日、ドラフト1位で入団する注目ルーキー早大・斎藤佑樹投手(22=早実)へ、「会見よりも野球が一番」と、大フィーバーへの対応策を“伝授”した。同じように注目を集めた3年前の合同自主トレとキャンプでは、自身の奔放な発言でフィーバーが過熱の一途をたどった。「向こうの方が先輩ですし、大学でも成績を残している人」と、年上でもある相手に配慮しながらも、プロの先輩として「会見よりも野球が一番だから。(取材の)うまいかわし方を覚えたらいいと思います」とアドバイスを送った。

 3年前、「動けるデブは最強」「彼女います」「小遣いは30万円」…。奔放な発言で、野球とは別の部分でも、周囲がヒートアップ。ファンに愛される明るいキャラクターでもあったのだが、1軍生き残りには負担になっていた。「練習も最後の方になってくると、『あぁ、今日も会見か。何しゃべろう』と余計なことを考えてしまっていたように思う。割合で言ったら5対5(練習と取材)くらいだったかなぁ」。1年目は故障もあって、1軍未出場のまま終わった。

 「持っている…仲間です」の名言で流行語大賞特別賞も受賞し、その発言がメディアやファンから注目の的となっている斎藤を陰ながら心配している。この日は広島市内のトレーニングジム「アスリート」で自主トレを行った。「充実したオフを送れています。(斎藤入団で)ファイターズも盛り上がるし、いいと思います」。“共闘”を心待ちにしている。【本間翼】