ソフトバンクは12日までに、今秋ドラフトで高校生NO・1右腕、宮崎日大・武田翔太投手(3年)を1位指名する方針を固めた。187センチの長身から投げおろす最速151キロの直球が最大の武器。制球力や変化球など課題はあるが、素材は抜群だ。ここまで東海大・菅野、東洋大・藤岡、明大・野村の「投手BIG3」に視線が集まっていたが、地元九州の逸材の一本釣りを狙う。

 ソフトバンクに即戦力の駒はそろっている。FA権を保有する和田、杉内の残留に全力を注ぐ方針で、18勝のホールトンには、複数年契約を提示する可能性もある。先発転向した摂津が14勝し、大隣を筆頭に、大場、山田、岩崎ら若手の成長も著しい。2軍では巽、新垣らが先発枠入りを狙っている。また、国内FA戦線でも西武帆足らが調査対象となるのは必至。ドラフトで将来性豊かな高校生に目を向けるのは自然の流れだ。

 武田は今夏の宮崎県大会で準々決勝敗退したが、県大会での投球にスカウト陣だけでなく、小林至取締役自らが足を運び、実力を見極めている。連覇を決めたソフトバンクは、常勝軍団づくりへ着々と歩を進める。

 ◆武田翔太(たけだ・しょうた)1993年(平5)4月3日、大分県別府市生まれ。小1の時、宮崎市へ転居し、住吉小3年の時に野球を始める。住吉中では野球部に所属。中学で本格的に投手となり、3年の時に県大会優勝。宮崎日大では1年秋からエース。右上手の本格派。好きな投手は日本ハム・ダルビッシュ。187センチ、80キロ。右投げ右打ち。