<第82回都市対抗野球:東芝4-0三菱重工神戸>◇1回戦◇22日◇京セラドーム大阪

 第82回都市対抗野球大会が22日、京セラドーム大阪で開幕し、連覇を目指す東芝(川崎市)と東京ガス(東京都)日本生命(大阪市)が1回戦を突破した。東芝は三菱重工神戸(神戸市)に快勝。阪神が上位候補に挙げる安達了一内野手(23=上武大)は遊撃の堅守で完封勝ちに貢献した。

 即戦力の呼び声が高い内野手が、大会連覇に向けて発進した。3番を務めた打撃は中堅フェンスぎりぎりの大飛球を放つも3打数無安打。遊撃守備では2度の併殺を完成させ、完封勝利に貢献した。最後の都市対抗になるかもしれないが「まず大会に集中したい。連覇を目指して頑張ります」と、社会人王者を守り抜く決意を明かした。

 打って守れる遊撃手。それが「今、最もプロの即戦力に近い社会人野手」の評価を得た理由だ。上武大では08年秋のリーグMVPに始まり、09年春は首位打者、最多打点、最高出塁率など打者の主要タイトルを獲得。社会人1年目の昨年都市対抗では通算3割9分1厘の高打率で、若獅子賞と大会優秀選手に選ばれた。「社会人で一番身に付いたのは打撃の積極性。打撃が一番の武器です」と語る。

 5日後に迫ったドラフトで、阪神は「近い将来、鳥谷を脅かす可能性を持った選手」として上位候補にリストアップ。ただ他球団にとっても、打てる内野手は貴重な候補。広島など内野手補強を目指す複数球団が注目する。運命のドラフトで、序盤に指名選手として名前が呼ばれることは間違いない。【堀まどか】