ソフトバンク斉藤和巳投手(31)がチーム内の引き締め役になる。22日、福岡ヤフードーム内で契約交渉に臨み、5000万円減の2億円(金額は推定)でサイン。1月に右肩腱板(けんばん)の修復手術を受けて今季は登板ゼロに終わったが、球団側からは「今までの実績や貢献」「投手陣をまとめる存在感」を考慮され、20%のダウンにとどまった。“恩情”に応えるためにも、自身の早期復活を目指すだけでなく、ナインの目付け役として引き締めをはかる。

 斉藤

 こういう結果(最下位)になるのは、すべての現場の人間にどこか甘えがある。全力を注がない人間がいたり、本人に悪気がなくてもチームにマイナスになっていることもある。

 あえて厳しい言葉を並べた。グラウンド外から見て目についた気のゆるみ。「勝つために必要なら、その人のためにも注意してあげないと」。たとえ憎まれ役になっても、苦言を呈していく姿勢を示した。

 もちろん、自分自身も例外ではない。「今年はまったく何もしていない。僕も責任を感じている。チャンスがあるうちにやらなあかん」と悲壮な決意を口にした。自身もチームもどん底からはい上がるため、手を抜くつもりはない。【太田尚樹】