ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンド最終戦で、1位通過をかけて日本と戦う強敵キューバが、日本製の「秘密兵器」を導入していたことが5日、分かった。新潟に本社を置く(株)テクノリンクが開発した治療機器を取り入れていた。福岡市内の宿舎一室を埋め尽くし、肩や肘、筋肉の痛みや疲労を軽減しているようだ。

 以前から同国の柔道代表が同社製品を使用。野球代表は昨年11月に強化試合で来日した際、初使用した。2種類の独自技術が売り。4種類の周波数をランダムに切り替える「ランダムアクセス波」は体の凝りや関節痛などの痛みを緩和。「エムキューブ波」は通常鍛えにくいインナーマッスルを刺激する。キューバは超短波治療器「ライズトロン」と低周波治療器「テクトロン」を使用中。日本の力を借り、コンディションを整えていた。

 すでに2連勝で1次ラウンド突破を決めた。メサ監督は2次ラウンド以降も見据えた選手起用を明言しているが、選手は過去2大会で3戦全敗している日本戦に気合十分だ。主将グリエルは「我々は攻撃力が売り。(強化試合で2連敗した)11月はコンディションが悪かった。今はリーグ戦で調子が上がっている」とニヤリ。前日4日中国戦は15安打12得点で7回コールド勝ち。ヤフオクドームの全体練習ではバント練習にも時間を割き、大技小技を織り交ぜて打倒日本を狙う。【佐井陽介】