王者井上尚弥(23=大橋)が同級1位ダビド・カルモナ(24=メキシコ)を破り2度目の防衛に成功した。12ラウンド判定で3-0だった。

 王者井上は第1ラウンドから果敢に攻めた。右ストレートや左ボディーで効果的にダメージを与えていった。第3ラウンドからは、カルモナの足がよろける場面も見られた。第5ラウンド中盤から井上がギアを上げた。連続で攻撃を仕掛け、致命的なダメージを与えカルモナを一気に追い詰めた。挑戦者カルモナも、決して引くことなく反撃を狙ったが井上になかなか効果的なパンチを当てられず。第10ラウンド、井上が仕上げに入る。残しておいた余力を爆発させるかのように、軽やかなフットワークで一方的な連続攻撃。そして第12ラウンド、ボディーを中心に攻めカルモナが初めてのダウン。最後までKOこそされずに踏ん張ったが、力の差は明らかだった。

 井上は12年にデビューし、これで10戦全勝(8KO)。史上最速で2階級制覇を果たした「怪物」が新たな1ページを記した。