＜全日本：東京大会＞◇２１日◇後楽園ホール◇観衆１６５０人

　武藤敬司（４６）が、亡き三沢さんに惜別の大技を披露した。全日本は、ノア三沢光晴さん（享年４６）の急死後、初めての興行を開催。武藤は諏訪魔、河野真幸と組んで、太陽ケア、鈴木みのる、高山善広組と対戦した。開始２分には太陽ケアに、三沢さんの代名詞だったエメラルドフロウジョンを見舞い、場内は大歓声に包まれた。

　三沢さんとのシングル対決は幻に終わったが、武藤は夢をあきらめていなかった。「三沢社長とやるときに（備えて）、練習していた技を出してみようかなと。センチメンタルになった部分は、そこだけだった」。試合は２０分５８秒、河野が高山を原爆固めに仕留め、武藤組が勝利した。