同門の井上尚弥、武居由樹と一緒に一夜明け会見に臨んだWBA世界バンタム級王者井上拓真(28=大橋)が「これからもっと面白くなる。統一戦に向けて防衛を重ねていく」と、世界バンタム級4王座の“日本人独占”を歓迎した。

前日6日に同級1位石田匠(井岡)を3-0の判定で下して2度目の防衛に成功。その直後の試合で同門の武居がWBO王座を奪取。4日には西田凌佑もIBF王座を獲得しており、WBCの中谷潤人を含めて、4団体の世界王座を日本人が独占。同級への注目が一段と高まる状況に「拓真という存在を証明したい」と、闘志をかき立てた。

石田戦は文句なしの判定勝利で「練習した右アッパーがよく出たのが良かった。1ラウンドにダウンした後、着実にポイントを取って挽回できたのは収穫」と成長を実感したが、満足はしていない。「まだディフェンスの甘さ、攻撃の詰めの甘さがある。たくさんの課題をしっかり克服して、もっと強くなれる」と拓真。兄尚弥が統一したバンタム級4団体のベルトを、すべて自らの腰に巻くまで進化し続ける決意だ。【首藤正徳】