14日、女子プロレスを題材とした映画「ママはレスリング・クイーン」公開記念トークイベントが東京・シネマート六本木にて行われた。

 同作は北フランスの田舎町で人生の再起をかけた4人の女たちがプロレスに挑戦。猛特訓の末にメキシコ強豪チームに試合を挑むという物語。昼はスーパーのレジを打ち、夜はリングで汗を流す汗と涙の奮闘ドラマが感動を呼び米・プロレス団体WWEがリメーク権を獲得した。

 同イベントには朱里、真琴、Ray、木村響子の4選手がゲスト出演。前日、初代Krush女子王座を防衛したばかりの朱里は「無事、昨日防衛をすることができました。自分はプロレスとキックボクシングのふたつの頂点を目指してます」とあいさつ。昼間はスーパーのレジ係、夜はプロレスラーという掛け持ちの女たちが奮闘する同作に、元ひきこもりレスラーの真琴は「自分はプロレスとニートの掛け持ちです」と言えば館内は爆笑に包まれた。

 また、同作と同じように、シングルマザーでレスラーとして活躍する木村は「毎日、子供を食べさせるために絶対にケガしちゃいけない、そして無事に家に帰って安心させてあげないと心配する。それで10年間けがをせず、いまは子どもも16歳になりました」と振り返ると、場内からは拍手が湧き起こった。

 マスク姿で登壇したRayは「これが私の素顔なんですよ。覆面レスラーというのはマスクはどこでも一切脱ぎません。コンビニにもこれでに行きます」と堂々、胸を張った。

 そしてトークのテーマである、女子プロレスラーとしての哲学、そして人生について、朱里は「リング上で、たくさんのお客さんに戦いを見せることで、何かを伝えることができる。それがすごく魅力的な場だと思います」、木村は「プロレス=人生ですね。人生は自分の思い通り行かないことが多いですよね。プロレスは業の1つにしても痛いから避けたいけど、プロレスラーとして受け身を取って戦わなきゃなきゃいけない。人生の中でも一緒。どんなことが起きてもそれに向かって受け止めてどう戦っていくかということだと思う」、Rayは「自分がいかに輝くかと考えて試合をしています。自分は人生でやりたかったことをプロレスにかけようかなと。プロレスでできないことはないんです」、真琴は「プロレスラーで良かったことは何かでストレスがたまってもリングの上で相手を好きなだけ殴ったり蹴ったりできることです。あと自分はすごくおとなしそうに見えるので痴漢とか寄ってくるんですよ。そういうときは筋肉を見せるとみんな逃げていきます」とそれぞれが語った。

 最後のフォトセッションにはラ・コマンダンテが乱入。同作で大暴れするメキシコ人選手の中にはコマンダンテと同じCMLL所属のゴージャ・ゴングも活躍する。4人が場外乱闘さながらに撃退し、同作を大いにPRした。

 「ママはレスリング・クイーン」は7月19日ヒューマントランスシネマ有楽町ほか全国ロードショー。