「大人の亀田」が日本で再出発する。WBA世界フライ級1位の亀田興毅(21)が23日、メキシコから約2カ月半ぶりに帰国。8月には亀田ジムが認可される見込みで、まずは推薦人となったワタナベジムの渡辺均会長と加入する元同ジムの吉井真二トレーナーに感謝した。パフォーマンスの封印も宣言し「オレはもう20歳を超えた。しっかりせんとな」とルール、マナーの厳守を誓った。

 推薦人の渡辺会長からは東日本協会主催のキッズボクシング、チャリティーへの協力も求められた。亀田は「積極的に参加させてもらいたい。子供たちへの普及に力を入れたいし、もっとボクシングファンも増やしていきたい」と前向き。2度のジム離脱を含め、トラブルがつきまとったが、今後は日本ボクシング界と調和していく考えだ。

 8月に亀田ジムが認可されれば、国内での試合も可能になる。渡辺会長からは「日本人対決の実現」も活動の条件に挙げられた。30日には坂田、内藤によるフライ級のダブル世界戦も控える。亀田は「ベルトを持った日本人と年内に挑戦したい」と明言。あと1、2戦はメキシコなど海外で試合を行い、年末に日本人王者に挑戦との流れが現実味を帯びてきた。

 「いっぱい練習をして、もっと強くなって、絶対に2階級制覇を実現する」。数々の騒動があった。現在も賛否両論はある。さまざまな雑音を封印するためには、大人になった亀田が日本人の世界王者を相手に、実力を示すしかない。【田口潤】